ろ過用途を中心に建材やシリコンなどのフィラーとして、食品添加物である 珪藻土(けいそうど)製品に
関する歴史や工業利用、化学的物質特徴、嵩密度や 粒径などの情報を公開しています。

よくある質問

Q1. 珪藻土とは?
A. 珪藻土は藻類の一種の珪藻が石化したものです。
珪藻というプランクトンが大量に増殖,死滅,そして沈積し,永い年月を経て珪藻土鉱床が作られ、そこから産出される化石を珪藻土と呼びます。
Q2. それでは、珪藻とは?
A. 珪藻とは10万種以上の種類を持つ植物性プランクトンです。皆様の身近の海、川、池、水田、水槽、水路など様々な水の中に生息しています。
地球上の珪藻土が生み出す酸素の量は、全世界の光合成生物が放出する酸素の25%にも達すると言われており、生物が生息する上で、欠かす事のできないプランクトンです。
Q3. 珪藻土はどこで産出され、埋蔵量はどれぐらいあるの?
A. 米国、欧州、アジアで産出され、全世界の保有鉱量は約8億tと推定されています。
現在の世界の推定消費量の200年分以上の資源があると見込まれています。
なお、主な産出国は米国(36%)、中国(19%)、日本(10%)、デンマーク(10%)です。
Q4. 珪藻土はどのように利用されてきたのですか?
A. 日本では古くから炭火を入れ使う七輪として、家の土壁の材料として、また漆器で有名な輪島塗の下塗材としても使われています。
世界では古代ギリシャ時代には研磨剤や水に浮く土として軽量レンガに利用されたり、イスタンブールには珪藻土で聖ソフィア寺院のドームが建築されたりしています。
珪藻土が今日のように工業的に利用される契機としてダイナマイトの発明があげられます。ノーベル賞で有名なアルフレッド・ノーベルが非常に不安定な液体であるニトログリセリンを安全に取扱うために珪藻土粉末を使用したことは有名なお話です。また、そのノーベルと同年代より液中の固形分を除去するための濾過助剤としても用いられ始めました。その後、製造方法なども改善され、現在では最も優れた濾過助剤として食品工業をはじめ多くの産業で使用されています。
Q5. 珪藻土はどのような方法で採掘をしているの?
A. 1985年頃までは、“つるはし”や“スコップ”で採掘され,表土が厚い鉱区では坑道堀が行われていました。近年ではパワーシャベルなどの採掘機器を用いた露天掘で採掘が主流となっています。
海外では,中国の臨江(長白山)地区の鉱床や,チリなどでは坑道堀、また、アイスランドのミーバトン湖では湖底の珪藻土(泥)をポンプで採取しています。
Q6. 化石をどのようにして製品化しているの?
A. 主な使用用途は濾過助剤,塗料などの充填材,建築材料,断熱レンガ,土壌改良材です。
採掘をした珪藻土(原土)に含まれる有機物などの余分な成分を約1,000度の炉で焼成処理することによって取除き、空気分級によって珪藻土(製品化したもの)の粒を揃えお客様に出荷され、皆様の生活の色々な場面で活躍しています。